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医療事務とは?主な仕事内容をわかりやすく解説| 大阪医療技術学園専門学校

医療秘書・情報学科

2024.8.3

医療事務医療秘書の仕事は、医療現場における「縁の下の力持ち」的な役割で必要不可欠なポジションですしかし、2つの職種は類似していますが求められるスキルや仕事内容に大きな違いがあるのをご存じでしょうか。そこで今回は、医療事務医療秘書との違いを具体的に解説します

医療事務とは

医療事務とは、病院や診療所などの医療機関で事務作業を担当する専門職です。主な仕事内容は窓口での受付診療報酬請求の書類作成など、医療機関の運営をスムーズに進めるための業務を担います。医療事務の仕事にはパソコンスキルが必要ですが、患者さんと直接対応する機会も多いためコミュニケーションスキルも不可欠です。最近はSNSも発達していることから、受付対応に不手際や接遇が悪ければ第三者から拡散される恐れもあるので注意が必要です

 

「医療秘書」「医療事務」との違い

医療事務とよく間違われる職種に、医療秘書があります。ここでは、職業の違いをまとめています。自分に最適な職業を決める判断材料として、ぜひ参考にしてください。

 

医療事務

≪対象者≫

窓口患者

≪業務内容≫

・窓口における受付対応

・会計および医療費の計算

・電話対応

・レセプト請求

・患者や家族に対する入退院時の説明

 

医療秘書

≪対象者≫

・医師

・看護師

・診察外来患者

≪業務内容≫

・ドクタークラーク(医師が行う事務作業、電子カルテ入力や各種診断書作成などの補助業務)

・病棟クラーク(入院患者の受付、診療器具の準備)

・来客の対応(他病院の医師や取引業者など)

・診察外来患者の誘導(診察から検査や処置などへの案内等)

・医師のスケジュール管理等

医療秘書とは

医療秘書とは、医療機関で医師や看護師をサポートする職業です。医師のサポートにおいては、患者のカルテ入力をはじめ、診断書紹介状の作成など医師が本来おこなうべき事務作業全般を担当します。総合病院や大学病院などの大規模な医療機関で働くことが多く、ナースステーションや診療室が主な勤務場所です

大学病院などの大規模な病院では、医師や看護師だけでなく院長の秘書としてサポートするケースもあります。また、秘書業務以外にも、職場の規模や方針によって業務範囲が多様に変化するのも大きな特徴です。

医療事務とは

医療事務「病院の顔」とも称されるほど、重要な役割を担います。患者や来客者への対応はもちろん、会計業務レセプト業務など広範な仕事を請け負っているためです。また、医療事務は来客者とのトラブルを避けるため、正確かつ迅速な業務処理能力が求められます。

医療事務の主な仕事内容

医療事務の仕事は病院などの窓口対応以外にも、さまざまな業務に精通しています。それでは具体的にどのような仕事を任されているのでしょうか。ここでは、医療事務の仕事をわかりやすく紹介します。

受付業務

受付業務は医療事務の中心的な業務で、医療現場の「顔」ともいえます。患者との対人スキルはもとより、質問に対する回答能力医療に関する専門用語保険制度の理解は欠かせません

さらに、患者の氏名や住所、保険証番号などの機密性が高い個人情報を扱うため、情報管理スキルも重要です。医療事務は病院の機密情報を適切に管理し、情報が漏れたり不適切な利用が生じたりしないようにする責任を担っています。

会計業務

会計業務は、医療事務の仕事のなかでも重要な位置づけです。病院などで患者が受診した診察結果保険適応に応じた自己負担額を計算し、請求書を作成します。また、相手が理解しやすいように金額の詳細を説明し、必要に応じて薬の処方箋も渡します
なお、請求書の計算はパソコンを使用しますが、入力ミスが発生すると金銭トラブルに発展する可能性もあるため、細心の注意を払わなければなりません。そして、会計処理が遅れると窓口が混雑し、患者を待たせてしまう恐れもあります。それゆえ、正確さ短時間で多くの請求書を作成する能力が求められるため、効率的な作業手順の習得が重要です

レセプト業務

医療機関で診療する患者は、保険証を提出することで医療費の一部を負担します。そして、残りの医療費は、保険証を交付している健康保険組合などが支払うのが原則です。したがって、医療機関は医療費の残りを、審査支払機関を介して請求しなければなりません
そして、医療費の請求時に必要となるのがレセプトと呼ばれる診療報酬明細書です。医療事務診療報酬点数を正確に算出し、レセプトを作成します。なお、レセプト作成にはカルテを読み解く知識が必要のため、一定以上の経験とスキルを保有している経験者が扱う業務です。

他の医療機関との連携業務

医療事務は同じ病院内だけでなく、ほかの医療機関とも連携しながら業務を進める機会もあります。たとえば、患者の容態変化によって転院する場合は、患者の診療情報を転院先に共有する必要があります。正確かつ迅速な情報共有により、転院先の医療機関でも適切な診療が可能になるのです。
また、別のケースでは薬剤師との間で処方箋の発行や調剤の指示に関する情報交換をおこなう可能性もあります。こうした情報交換は、患者が必要な薬を適切に受け取るための重要な業務です。このように医療事務はさまざまな医療機関との関係性を構築し、医療サービスが停滞しないよう尽力しています

医療事務の主な就職先

医療事務といっても就職先は多岐にわたり、大学病院をはじめ一般的な病院診療所治療院保険薬局などがあります。また、働く環境によって任させる業務範囲も異なるため、それぞれの職場にあったスキルが求められます。クリニック等で働く場合は複数の業務をひとりで対応する機会が増えるため、自分自身のスキルと経験値をアップさせるメリットもあります

医療事務の給与相場

医療事務の平均年収は、400〜500万円程度です。ただし、こちらの給与は職場の規模や地域、業務内容、経験年数などにより変動します。また、以下では正社員、派遣社員、パートの給与について解説します。

  • ≪正社員≫

正社員として働く場合の初任給は20万円程度です。同じ医療業界で働く看護師などに比べると収入はやや低めですが、正社員は賞与福利厚生残業代などが支払われるため一定の収入は確保できます。また、勤続年数に応じてベースアップがあり、資格の取得によって昇進のチャンスもあります。

  • ≪派遣社員≫

派遣社員として働く際の平均時給は1,000円〜1,700円です。勤務日数や時間によっては、正社員と同じくらいの収入が期待できます。しかし、「労働者派遣法」により同じ職場で3年以上働けないため、大幅な昇給などは見込めないかもしれません。

  • ≪パートタイム≫

パートタイムで働く場合の平均時給は900円〜1,200円です。アルバイトやパートなどの非正規雇用は収入の不安定さがデメリットですが、休みや時間調整がしやすい点は大きなメリットです。育児中の人やフルタイムで働けない人にとって、パートタイムは理想的な雇用形態といえるでしょう。

医療事務として働くメリット

医療事務には数多くのメリットが存在します。ここでは、医療事務を目指す人向けに具体的なメリットを紹介します

資格を取得すると有利

医療業界は専門用語や患者との接触があるため、未経験者にはハードルが高い職業だと感じるかもしれません。しかし、専門学校等で専門知識を学ぶことで、医療費の請求電子カルテの操作など様々な知識を習得することができます

医療事務の仕事に興味がある場合は、まずは関連資格を取得して知識を活かして就職することをおすすめします

将来的にも需要がある

医療事務として働くメリットは、何といっても景気に影響されない点ではないでしょうか。大地震や大規模火災といった自然災害や、新型コロナウィルスのような感染症が拡大しても、医療業界は常に活動を続けています。
また、日本は高齢化が進んでおり医療に関する関心も高まっています。人生100年時代と呼ばれる昨今、医療事務の仕事はこれからも安定した需要が期待できるでしょう

スキルを付けやすく長期にわたり働ける

医療事務の仕事は、さまざまなスキルを身につけるのに適した環境です。事務処理スキルやコミュニケーションスキルは、日々業務をこなしていくなかで成長が期待できますそして、経験やスキルを高めていけば、責任のある重要な仕事を任されるかもしれません。
このように数多くのスキルが習得でき、長期にわたり働けるのは医療事務大きなメリットといえるでしょう。

ライフスタイルにあわせた雇用形態を選びやすい

医療事務のメリットのひとつは、生活スタイルに合わせた働き方が選べる点です。日本には全国に数多くの医療機関が存在し、ライフスタイルや生活環境の変化に柔軟に対応できるからです。例をあげると結婚や出産などの理由からフルタイムで働けなくなった場合でも、パートアルバイトといった非正規雇用であれば就職先も数多くあるでしょう。
また、引っ越しにより住所が変わっても新しい居住地近辺に医療機関があれば、今までの経験スキルが活かせるかもしれません。このように、生活の変化に合わせて雇用形態を選びやすいのは医療事務の魅力のひとつです

医療事務に求められるスキル

医療事務の業務は広範囲におよぶため、多くのスキルが求められます。ここでは、医療事務必要不可欠なスキルを紹介します

コミュニケーションスキル

医療事務の仕事には、高いコミュニケーションスキルが求められます。なぜなら医療事務は、患者はもちろん医師や看護師などさまざまな人と関わる必要があるからです。また、医療機関に来院する患者やご家族は、病気などの影響で不安やストレスを感じている可能性があります。こうした人々の心に寄り添う「コミュニケーション力」は、医療事務の大切なスキルといえます。

作業の正確性やスピード能力

医療事の仕事は受付業務などの対人スキルだけでなく、事務処理能力も求められます。理由としてはレセプト作成などの診療報酬請求に関する業務は、正確性スピード感重要視されるからです。病院やクリニックの大きな収入源である診療報酬は、レセプトの中身が正確でなければ、審査支払機関からレセプト自体が差し戻されてしまい支払いを受けられません
これは、医療機関にとって大きな時間的損失です。最近ではレセプトコンピュータの機能も進化しているため、入力不備を事前に発見できるようになりましたがそれでも完璧ではありません。そのため、医療事務のスキルとして作業の正確性スピーディさが求められるのです

臨機応変な対応力

医療事務の仕事では、臨機応変な対応力が求められます。病院やクリニックには幅広い年齢層の方が訪れるため、一人ひとりのニーズに合わせた対応が必要になるためです。一例として若年層の患者と高齢の患者では、情報の理解度会話のスピードなどに違いが生じます。若年層の患者に対しては、具体的で詳細な説明が必要かもしれません。
一方、高齢の患者にはゆっくりとした話し方や、わかりやすい言葉遣いが求められるでしょう。これらを踏まえ、患者一人ひとりに合わせた対応をすることで患者が安心して治療を受けられる環境を提供できます

医療事務に必要な知識

医療事務の仕事は、ただ単に事務作業をこなすだけではありません。患者からの質問に答えるためには、医療に関する専門的な知識が必要不可欠です。そこで以下では、医療事務で働く際に必要となる知識を紹介します

医療保険制度に関わる知識

医療事務として働くには、医療保険制度についての深い知識が必須です。窓口で患者と対応する際は、医療保険制度への質問が頻繁に寄せられるからです。日本では相互扶助の精神に基づき、あらかじめ保険料を出し合い、もしものときに備える仕組みを導入しています。
これを「医療保険制度」と呼び、病気やケガなどで医療機関を利用した際は患者が医療費の1〜3割を負担し、残りは自身が加入している医療保険から支払われます。このように、医療保険制度を患者に説明するには、医療事務として正しい知識を持たなければなりません。

医学的な知識

医療事務は医師や看護師とは違い、直接的な医療行為はおこないません。しかし、医療事務として機能するには医師や看護師が施す処置病名症状などを理解する必要があります。たとえば、医療事務の重要な業務であるレセプト作成では診察内容やカルテなどを確認し、レセコン(レセプトコンピュータ)へ入力します
しかし、医学的な知識がなければ病名カルテの中身が理解できないため、レセコンへの入力作業ができません。また、患者からの質問に対して適切に応える際も医学的な知識が求められます。患者は自分の病状や治療についての詳細な説明を求めるため、曖昧な返答をすると大きな医療トラブルに発展する可能性もあります
以上の点から、医療事務の仕事では医師や看護師と同レベルの知識は必要ないですが、一定の知識は必要です。

医療事務のやりがいは?

医療事務の仕事には数多くのやりがいがあります。以下に具体例を2つ紹介します。

  • ○地域や社会貢献していると感じるとき

医療機関で働く人は、地域の人々の健康を支える重要な役割を担っています。人々が安心して医療を受けられる環境作りに携わることで、大きな社会貢献を実感できるでしょう。

  • ○患者と信頼関係を築けた時

患者やその家族にとって、医療事務の人たちは医療機関の顔ともいえます。患者が安心して医療を受けられるようサポート役に徹することは、医療事務にとっての大きなやりがいです。

医療事務で大変なこと・つらいこと

医療事務の仕事はやりがいがある一方で、大変なことつらいことも存在します。以下で具体例を2つ紹介します。

  • ○業務範囲が広い

医療事務の仕事は、受付業務からレセプト作成などフロントからバックオフィスまでを一手に担います。また、月初めは健康保険等の保険者に診療報酬を請求する業務があり、残業が発生しやすい点は医療事務のデメリットといえます。

  • ○来院者からのクレーム対応

医療事務は患者やその家族、医療スタッフと直接対話する立場にあります。したがって、来院者からのクレームや苦情を受ける可能性も十分あります。例をあげると待ち時間が長い、料金についての説明が不十分、予約の取り扱いにミスがあったなどクレーム内容もさまざまです。

こうしたトラブルに対応するには、高いコミュニケーションスキルと問題解決能力が求められます。

医療事務に向いている人の特徴

医療事務は数多くの業務をこなすため、だれでもできる仕事ではありません。それでは、どのような人が医療事務に向いているのでしょうか。以下では、医療事務に向いている人の特徴を紹介します。

 

思いやりのある人、人の役に立ちたい人

医療事務思いやりのある人や、だれかの役に立ちたい人に向いている仕事です。なぜなら、医療事務は患者やその家族との接触が多く、相手が抱える不安痛み理解し、対応する力が求められるからです。たとえば、患者が病院内で迷っていた場合は積極的に声をかけ、目的地まで案内するなどの対応が必要です。
このように、思いやり人の役に立ちたい気持ちを持つ人は医療事務に向いています。

冷静な判断力がある人

医療現場は常に変動し、予期せぬ事態が起こるものです。一例として、大勢の患者が同時に訪れた場合や患者の体調が急変したときは臨機応変に対応しなければなりません。こうしたイレギュラー時にも動じずに対応できる人は、医療事務に適しています。

責任感が強い人

医療機関で働く人たちは、患者の治療生命に関わる重要な業務を担当しています。診療報酬請求医療記録の管理など、ミスが許されない業務は多々あります。そのため、医療事務として信頼される存在になるには責任感が強い人が最適です。

医療事務になるための流れは?

医療事務になるには、医療事務の求人情報に応募するところからスタートします。求人情報の欄に未経験者歓迎や資格なしでも就職可などの記載があれば、未経験でも就職するチャンスは十分にあります。しかし、医療事務の仕事は専門的な知識技術が必要になるため、資格や経験のない人が就職すると後々苦労する可能性は高いです。
それゆえ、専門学校などで医療関係の基本的な知識や資格を取得してから就職活動をおこなうと、即戦力として活躍できるチャンスが広がります。

医療事務を目指すなら「大阪医療技術学園専門学校」をチェック

本記事では、医療機関で人気の職業である医療事務について詳しく解説しました。医療事務の仕事は未経験からでもスタートできますが、医療に関わる仕事ゆえ専門的な知識資格を習得してから就職活動を始めたほうが、就職後に活躍できる可能性が広がります。
大阪市にある「大阪医療技術学園専門学校」は、医療事務基礎知識から学べます。資格取得に直結したカリキュラムを提供しており、試験対策も充実しています。将来医療事務として活躍したい人はぜひ、一度ホームページをチェックしてみましょう

 
 

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