ブログ
医療事務におすすめの資格8選!難易度も紹介| 大阪医療技術学園専門学校
2024.8.8
医療事務として成功するには、現場で活かせる資格の取得が必要不可欠です。しかし、どのような資格を取得すればよいのか悩んでしまう人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、医療事務におすすめの資格8選とさまざまな資格を紹介します
目次
医療事務に資格は必要?
医療事務の職業に就くとき、資格は必ずしも必要ではありません。しかし、資格を持っていれば医療業界で働く際、大いに役立ちます。たとえば、医事コンピュータの操作やレセプト作成などは専門的なスキルが求められますが、資格を保有していれば、専門性のある業務にも対処できるでしょう。しかし、資格を有していれば必ず仕事で成功するとは限りません。
資格以外にさまざまな能力も必要となるからです。したがって、医療事務の資格は現場での仕事の幅を広げるうえでは、有利ですが必須ではないことを理解しておきましょう。ここでは、医療事務の現場で重宝される場面について説明します
必須ではないが、有利な場合が多い!
医療事務の仕事では資格は必ずしも必須ではありませんが、有利に働くケースが多いです。資格を有していることで、資格を保有していない人や未経験者よりも専門性に長けていると判断されるためです。資格の保有で優遇される例として、就職活動時の面接があげられます
面接時に医療に関連する資格を持っていれば、面接官に専門性や熱意を証明することが可能です。そのため、資格を保有していない応募者よりも採用の際は優遇される可能性が高まります。
持っていると有利な医療事務資格【8選】
医療事務として就職する際、資格の取得はさまざまな面で有利に働くと先述しました。そこで以下では、医療事務として保有すべき資格を8つ紹介します
医療事務技能審査試験
本試験は医療事務の専門性を証明できる資格として広く認知され、試験自体は在宅試験でおこなわれます。出題範囲としては医療事務の業務全般にわたる知識が問われ、具体的には医療保険制度から医事法規、診療報酬請求業務などさまざまです。
資格の取得に必要な期間は一般的には3〜6か月とされ、合格率は50〜60%程度です。本試験に合格すると、「メディカルクラーク」という称号が得られます。メディカルクラークは窓口業務を始めとする多くの医療事務に対応することを意味し、医療現場で幅広い業務に携わるスペシャリストとして重宝されます。
≪受験日程≫
医科:毎月開催
歯科:5・7・9・11・1・3月(年6回)
≪試験会場≫
在宅試験(日本国内で受験するといった制限あり)
≪試験内容≫
実技Ⅰ : 患者接遇/筆記(記述式)/2問
学科 : 医療事務知識/筆記(択一式)/25問
実技Ⅱ : 診療報酬請求事務/診療報酬明細書点検/4問
≪試験時間≫
実技Ⅰ : 50分
学科 : 60分
実技Ⅱ : 70分
≪受験料≫
7,700円(医科・歯科とも同じ)
≪合格判定≫
・実技Ⅰ・Ⅱと学科のすべての得点率が70%以上
・『試験科目免除制度』あり
・全科目(3科目)を受験した中で、得点率70%に達した科目は6か月間受験が免除
≪合格率≫
50%~60%
医療事務管理士
JSMA(技能認定振興協会)が主管の試験で、合格すると医療事務管理士として認定されます。こちらは医療事務のスキルと専門性を保証するもので、日本で初めて設立された医療事務の資格試験としても有名です。本試験は医科と歯科の2つの種類があり、受験者は自分が取得したい科目を選んで受験に臨みます。
それぞれの試験は、保険制度に関する法律や医療費の算定、請求に関する知識など、医療に関連する広範な内容が出題範囲です。なお、試験会場は会場で受験する会場試験と自宅でおこなう在宅試験、インターネット試験と異なる受験方法から選べます
≪受験日程≫
在宅試験:毎月開催
インターネット試験:いつでも可能(歯科は受験不可)
≪試験会場≫
・在宅試験
・インターネット試験
※会場試験の場合は年6回(奇数月の第4土曜)
≪試験内容≫
会場試験、在宅試験:マークシート方式
インターネット試験:択一方式
≪試験時間≫
会場試験:4時間
インターネット試験:3時間
≪受験料≫
7,500円(歯科も同じ)
≪合否判定≫
≪会場試験、在宅試験≫
・実技:点検、作成問題でそれぞれ60%以上、3問の合計が80%以上
・学科:80%以上
≪インターネット試験≫
・学科・実技の総合計70%以上
・『試験科目免除制度』あり
・実技と学科、どちらか合格していれば、その科目は6か月間受験が免除
≪合格率≫
50%〜70%
医療秘書技能検定
医療費請求知識、医学知識、医療保険知識などが問われる検定となっています。
受験級は3級~1級まであり、採⽤する医療機関においては志望者の習得レベルを判断する⽬安となります。また、教育機関にとってはカリキュラムの改善、教授法の向上につながるものであり、検定実施にあたっては関係教育機関の積極的な協⼒・参加を得ています。
≪受験日程≫
7・11月(年2回)※土曜・日曜
≪試験内容≫
・学科試験
・実技試験
≪試験時間≫
3級~準1級:2時間
1級 :2時間30分
≪受験料≫
・1級 :5,500円
・準1級:4,800円
・2級 :4,100円
・3級 :3,000円
≪合否判定≫
領域Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの三領域に、それぞれ100点ずつ配点されています。この三領域の正解の合計が全体で180点以上ある者のうち、それぞれの領域の正解が、60%以上の場合、合格。
≪合格率≫
1級 :10%~20%
準1級:25%~40%
2級 :45%~55%
3級 :70%~80%
医療事務認定実務者試験
本試験は、医療事務に関する基礎的な知識とレセプト作成能力を証明する資格です。2016年に創設されて以来、その注目度は年々高まっており、毎年1万人を超える受験者がいることからも人気の高さがうかがえます。
また、本試験は受験資格が必要ないため、医療事務未経験者でも挑戦しやすいのも人気の理由です。本試験に合格すれば、レセプトの作成方法から医療事務のさまざまな基礎知識が身につくため、医療事務を目指すなら取得しておくべき資格といえます。
≪受験日程≫
毎月開催(年12回)
≪試験会場≫
・会場試験
・在宅試験
≪試験内容≫
学科、実技ともにマークシート方式
≪試験時間≫
90分
≪受験料≫
5,000円(通学受験生の場合:4,500円)
≪合否判定≫
学科、実技試験それぞれ60%以上の正解率
≪合格率≫
60%~80%
医事コンピュータ技能検定
本試験は、日本医療事務協会が主管としておこなう資格試験です。この試験では、医療事務で必要な知識とコンピュータ入力技能がどの程度のレベルにあるかが問われます。出題範囲は3つに分類されており、医療事務からコンピュータに関連した知識、実技など多岐に渡ります。具体的には、医療事務ではレセプト作成に必要な医療制度に関する知識が出題傾向です。
次にコンピュータ関連では、文書作成に伴うコンピュータ知識が問われます。そして、実技ではレセプト作成ができるかどうかが採点基準です。なお、本試験は3つのレベルから受験ができ、それぞれの難易度によって受験料も変化します。合格率は約80%と、医療関連の試験としては比較的合格しやすい部類に入ります。
≪受験日程≫
毎月開催(年12回)
≪試験会場≫
各都道府県の会場(開催月によって変動あり)
≪試験内容≫
筆記および実技試験
≪試験時間≫
60分
≪受験料≫
6,600円
≪合否判定≫
出題される問題の総得点の70%の正解率
≪合格率≫
80%以上
電子カルテ実技技能検定試験
本試験は、電子カルテの作成能力を証明するための試験です。電子カルテは現代の医療現場で必須のスキルとなっており、この能力の証明はすなわち医療事務の仕事に就くうえで大きなアドバンテージです。また、受検者数が年々増加している点からも電子カルテの需要が高まっていることが理解できます。
試験内容は初診時の問診票入力や処方、手術などの記録、点数算定入力など、実技を主に採点し、合格率は60%以上と比較的合格しやすい試験です。電子カルテは病院やクリニックともに導入が進んでおり、400床以上の病院では91.2%以上、診療所では約50%が電子カルテを導入しています。上記の導入実績からもわかるとおり、本試験は現代の医療現場において重要な位置づけであることを示しています
≪受験日程≫
6・11月(年2回)
≪試験会場≫
各都道府県の会場
≪試験内容≫
実技試験のみ
≪試験時間≫
50分
≪受験料≫
6,300円(会員校の受験者:5,300円)
≪合否判定≫
60点満点で60%の正解率
≪合格率≫
60%以上
医療情報実務能力検定試験
本試験は、診療報酬請求事務に必要な能力を保有していることを証明する資格です。試験は難易度ごとに2級から1級まで存在し、合格すると「医療事務実務士」の称号が手に入ります。ただし、1級を受験するには2級に合格しなければならず、すぐに1級を受験することはできません。
なお、本試験は「診療報酬請求事務能力試験」と類似していますが、難易度的にはこちらのほうが容易です。それゆえ、未経験者や初心者が医療事務の分野に進出するには、本試験から受験をスタートするとよいでしょう。
試験内容については、学科試験では2級で医療や保険請求に関する基本的な知識が出題され、1級ではそれらの応用に関する問題が出題範囲です。続いて、明細書作成についてはレセプト作成が主で2級では外来レセプトが2問、入院のレセプトが1問出題されます。一方、1級になるとさらに高度な内容となり、入院レセプトが3問出題されます。
≪受験日程≫
3・7・9・12月(年4回)※3・9月は2級のみ
≪試験会場≫
・在宅試験
≪試験内容≫
学科、実技試験
≪試験時間≫
制限時間なし(在宅試験のため)
≪受験料≫
2級 :7,700円
1級 :8,700円
≪合否判定≫
開催回ごとによる受験者の偏差値55以上、または80%の正解率
≪合格率≫
2級 :60%
1級 :54%
レセプト点検業務検定試験
本試験は、レセプト点検の専門知識と技術を証明する資格です。レセプト点検業務は専門性が高く、医療業務を適切におこなうには、深い知識と高い技術が求められますそのため、本試験をとおしてレセプトに関する知識と技術を習得することで、医療事務職への新たなチャンスが数多く訪れるでしょう。
試験内容は薬剤や検査の適応病名の知識から、診療報酬点数表の算定など、レセプト点検に必要な学科知識や実技が問われます。なお、本試験の合格率は80%以上と難易度はやさしい部類に入ります。
≪受験日程≫
年12回
≪試験会場≫
各都道府県(開催月によって異なる)
≪試験内容≫
学科・実技試験
≪試験時間≫
90分
≪受験料≫
6,600円
≪合否判定≫
出題される問題の総得点の70%の正解率
難易度で補正した点数以上獲得した受験者
≪合格率≫
80%
医療事務資格を取得しておくメリット
医療事務の仕事に関連する資格を取得すれば、さまざまなメリットを享受できます。それでは、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、資格の取得で得られるメリットを紹介します
専門知識を習得できる
医療現場では、一般的に「OJT」(On the Job Training)と呼ばれる教育方法で知識や技術を習得します。OJTは先輩や上司が横に付き添いながら指導する方法で、現場での業務をとおして実践的な知識や経験が得られます。しかし、OJTはデメリットもあり、仕事を覚えるために一定の研修期間を設けなければなりません。
しかし、医療事務に関する資格を先に取得しておけば、就職する前に専門知識を身につけられます。結果として、現場に活かせる資格を取得すれば専門的な知識も向上するため、就職後もスムーズに業務をこなせる可能性も高まります。
採用時にアピールしやすく評価につなげやすい
医療事務の仕事は未経験でも就職できますが、医療事務に関連した資格を保有していれば当然、採用に有利です。近年、医療事務は人気の職業で競争率は激しいですが、資格を持っていることでほかの応募者たちと明確な差別化ができます。
たとえば、就職活動の面接時にあらかじめ医療事務に関連した資格を取得していれば、履歴書の資格保有欄に記載できるため、面接官の注目を引くことも可能です。医療事務は知識がすべてではないですが、すでに医療業界の知識やスキルの習得が証明できる資格は採用時の大きな武器になるでしょう。
収入アップや手当てが見込める
医療事務で働くうえで、資格の取得は多くのメリットをもたらしますが、そのひとつが、収入アップと特別手当が見込める点です。専門性や難易度の高い資格を保有する対価として、給与にプラスして支払われるものです。例をあげると、医療事務の人々が取得を目指す資格で「診療報酬請求事務能力認定試験」があります。
この資格は医療事務の試験としてはもっとも難しいともいわれており、合格率は30%程度とだれでも簡単に合格できるわけではありません。しかし、この試験に合格し、資格を保有すれば医療現場で重要なポジションを任される可能性が高まります。その結果、昇進や特別手当などのチャンスが増えて収入アップが期待できるのです。
ただし、資格手当の有無については就職先の企業によって異なります。資格手当などは、基本的に求人情報や企業の採用ページに記載されているため、応募前に必ず確認しておきましょう
医療事務資格の選び方は?
医療事務の仕事内容は、多岐にわたります。受付の窓口はもちろんレセプト作成から診療補助、電話対応までおこなうため必要となる資格も多種多様です。それでは、実際に資格を取得するにはどの資格から受験を目指せばよいのでしょうか。ここでは、医療事務で受験すべき資格の選び方を紹介します
身につけたいスキルにあわせて選ぶ
医療事務の業務は、就職先によって大きく異なります。病院やクリニックの窓口で患者と接する受付業務や患者のカルテ整理や食事、点滴、投薬といった医療行為の管理をするクラーク業務などさまざまです。したがって、自分自身がどのような業務に進みたいのか、どの分野で活躍したいかによって目指すべき資格は変わってきます
一例として、レセプト作成や医療関連でコンピュータを扱う仕事に興味があるなら「医事コンピュータ技能検定」がおすすめです。また、近年需要が高まっている電子カルテの知識やスキルを身につけるなら「電子カルテ実技技能検定試験」は、ぜひとも取得しておきたい資格です
このように、将来どのように成長したいのかを明確にすると、自分自身に必要な資格がどのようなものかが見えてきます。
取得のしやすさ、難易度で選ぶ
医療事務の資格を取得する際、難易度や取得のしやすさを考えるのも重要なポイントです。資格によって難易度や試験方式が異なるため、勉強時間や試験日程など対応が困難になる可能性があるからです。具体的に試験難易度であらわすと、合格率が30%程度の試験もあれば合格率が80%を超える試験も存在します。
当然2つの試験は難易度が違うため、試験までの勉強時間は同じではありません。そのため、自分が勉強に費やせる時間と試験の難易度を踏まえ、最適な試験を選ぶのが肝心です。また、仕事と試験勉強を両立する場合は受験の容易さも重要な要素です。
在宅でも受験できる「在宅受験」やオンライン受験に対応した資格試験などは、時間に制約がある人にとっては便利な受験スタイルといえます。ただし、医療事務の資格には年に数回しか受験機会がないものもあるため、事前に詳細を確認しておくとよいでしょう。
医療業界内の認知度の高さで選ぶ
医療業界内に関わらず、認知度が高い資格を取得すると就職活動やキャリアアップに大きなアドバンテージを得ます。なぜなら、広く認知されている資格であれば需要が高い資格ともいえるため、多くの企業で重宝される可能性があるからです。なお、資格の認知度を確認する際は「歴史ある資格」や「毎年の受験者数」も重要な指標です。
古い歴史を持つ資格や多くの人が受験する試験は、資格の重要性や価値が認められている可能性があるため、積極的に取得を目指してみるとよいでしょう。
医療事務の資格は専門学校で取得するのもおすすめ
医療事務の資格取得を考える際は、専門学校での学びも選択肢のひとつです。専門学校では、具体的に以下のサポートが受けられます。
- ○資格取得サポート制度
基本的に専門学校では、資格取得を目指す学生を支援する制度が用意されています。支援の具体例として、模擬試験や受験料の補助など、数多くのサポートがあります。
- ○資格につながる授業内容
専門学校の授業は、資格試験に必要な知識をしっかりとカバーしています。
- ○講師の積極的なバックアップ
専門学校の講師は学生が資格を取得できるように、個別の質問対応やアドバイスなど積極的にバックアップします。
まとめ
医療事務としてキャリアアップを目指すならば、自分が携わっている業務に関連した資格の取得が重要です。また、どの資格を取得すればよいかで悩む人は資格難易度や認知度などから資格を選ぶのもひとつです。現在、医療事務としてどの資格を受験しようか検討中の人は、ぜひ今回の記事を参考に将来役立つ資格の取得を目指しましょう
新着記事
-
2024.9.5
-
2024.9.4
-
2024.9.3
-
2024.9.2
-
2024.9.2