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卒業研究

A Study on Growth of Facultative anaerobic bactertria

臨床検査技師科

大崎拓馬

要約

酸素の有無に関わらず発育可能な通性嫌気性細菌が発育するにあたって酸素濃度が発育にどの程度影響するのかを検討した。その結果炭酸ガスが多い炭酸ガス培養が良く発育しており酸素が少ない嫌気性培養が菌の増殖や活動を抑える。以上の結果は酸素が多いとクエン酸回路を使いエネルギーが沢山作られる。酸素が少ないと発酵してエネルギーを作るがエネルギーはクエン酸回路より少ないので細胞の増殖が少なくなり細菌の増殖や活動が抑えられると考えられる。

目的

細菌を培養するときに酸素が多いとき少ないときにどのような影響を与えるのかを酸素があってもなくても菌が育成する通性嫌気性菌で検討した。

方法

用いた菌

Staphylococcus aureus (黄色ブドウ球菌)、Escherichia coli(大腸菌)、Klebsiella pneumoniae(肺炎桿菌)、Serratia marcescens Proteus mirabilis

培地

ハートインフュージョン寒天培地

培養方法

上記の培地に菌を画線塗抹法で塗り、下記の4つの条件、好気培養(酸素濃度21%)、炭酸ガス培養(酸素濃度15%)微好気培養(酸素濃度5%)嫌気培養(酸素濃度0.1%以下) を用いて菌液を作成し培地に24時間培養し、コロニーの大きさを調べる。

結果

全ての菌で共通して炭酸ガス培養で最もコロニーが良く発育しており、次に酸素を多くした方が酸素の最も少ない嫌気培養場合より発育も菌の運動性も活発であることがわかった。

考察

嫌気培養の場合でのみ他と比べて発育に大きく差がでた原因として菌の好気的酸化と嫌気的酸化の違いが考えられる。好気的酸化はブドウ糖が解糖系・クエン酸回路・電子伝達系へ入り、最終的に放出されるエネルギーが686kcalであるが嫌気的酸化は解糖系の後に発酵へと進み最終的に放出されるエネルギーが54 kcalと好気的酸化と比べて少ないことが原因と考えられる。
今回は設備がなかったためで行えなかったが、炭酸ガス培養の菌が最も大きなコロニーを作ったことからCO2の濃度を変えて発育させてどう変化していくかの検討も必要であると考えられる。

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