大阪医療技術学園専門学校 | 医療・福祉・心理の専門学校

卒業研究

~医師事務作業補助者と代行入力~

Improving Electronic Medical Record-related Data Entry Skills of Physician's Office Work Assistants

医療秘書・情報学科

藤田絢香 奥田靖子 加藤正樹 岸田雪乃 鈴木秀幸 田中祐至 谷内理紗 當麻しおり 平尾はるか 三上佑香

要約

近年、病院では電子化が進み電子カルテ導入率が高まっている。実際に実習先でも電子カルテを導入している病院が約6割あり、就職先が電子カルテを導入している可能性も高いと考えた。病院で医師の代わりに電子カルテの入力を行うのは主に医師事務作業補助者の業務と言われている。そのため医師事務作業補助者の代行入力に関する能力向上が必要だと考えた。この能力向上のためには医学知識やタイピング速度、漢字能力などさまざまな能力が必要だと考え、実際にどのような学習をするのが良いか提案し検証を行うことにした。

目的

近年、医療現場では著しく電子化が進んでいる。電子カルテを導入したことにより医師の負担が増加している。その結果患者満足度の低下に繋がっていると分かり、この問題から医師事務作業補助者の存在を重要視しなければならないと考えた。そこで、我々は電子カルテの代行入力に焦点を置き、代行入力の能力を上げるには何が必要であるかを検証することを目的とする。

方法

検証対象(秘書コース16名、診療情報管理士コース19名、クラークコース3名 計38名)の電子カルテの実習先採用状況調査を行う。また、我々が作成した音声による模擬診療によって電子カルテへの入力試験を実施し、試験直後にどの程度聞き取り入力が出来たのかを調査する。その後1ヶ月間、診療情報管理士コースとクラークコースに我々が作成した学習プリントを実施し、1ヶ月間検証対象全員に最初と同じ電子カルテの問題を解いていただく。そして、学習プリントを実施したコースと実施していないコースでの能力の差がどの程度生じるのか検証を行う。

結果

アンケートの結果、実習先での電子カルテの採用率が約6割であり、アンケート回答者38名の内約8割の方が代行入力の能力が必要だと回答した。問題実施後のアンケートの結果、問題に対して難しいと感じた方が1回目は95%、2回目では78%と17%減少していた。実施した問題を集計し、伸び率を比較したところ我々が作成した学習プリントに1ヶ月間取り組んだ診療情報管理士コース、クラークコースでは17%、学習プリントに取り組んでいない秘書コースでは4%と学習プリントを実施したコースの方が伸び率は高いことが分かった。また、上記のことから我々が作成した学習プリントは電子カルテの代行入力の能力向上に有効だったいう事も同時に分かった。 しかし、点数が下がってしまうイレギュラーもあり、全員に対して有効ではなかったと言える。 点数が下がった方は、学習プリントの点数がほぼ一定、もしくは初日から最終日にかけて下がっていることから我々の作成した学習プリントでは知識が向上しなかったものだと考えた。

考察

医師事務作業補助者の代行入力の能力を上げるためには、「タイピング」、「医学知識」、「漢字能力」の3つの要素が必要だということは間違いなく証明された。さらに、我々が独自に作成した学習プリント、音声による電子カルテの問題が有効だったという結果はこの研究の中で最も評価できる部分である。これらは、医師事務作業補助者を目指す我々にとって大変貴重なデータである事も間違いない。今回出た検証結果が全てではない。これは、イレギュラーが出たことからも言えることである。しかし、電子カルテにはもちろん医療の現場に立つ者として最低限知ってなくてはいけない知識ばかりである。将来、医師事務作業補助者を目指す者として、我々が行った研究が医師事務作業補助という職の認知度を高め、医師事務作業補助者の活躍の場が広がれば良いと考える。

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