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卒業研究

Usefulness of the CELL-DYN Sapphire Immunologic Platelet Assay

臨床検査技師科

荒井鴻飛 杉山友紀 高比良直也

要約

血小板測定法には電気抵抗法(以下:PLTi)とレーザー法(以下:PLTo)があり、2法を用いて行う場合、値が乖離することがある。今回、このような検体に対して免疫学的測定法(以下:CD61)と目視法(Fonio法)を行い、免疫学的測定法に有用性があるか検討した。対象には、乖離検体50例を用いた。結果は乖離検体ではCD61法とFonio法で最も良好な相関が得られた。以上のことから、乖離検体でも正確に血小板数を測定することができる免疫学的測定法は、有用性があると考えられる。

目的

自動血球分析装置の血小板測定において電気抵抗法(以下:PLTi)やレーザー法(以下:PLTo)の2法では破砕赤血球(以下:Frag)や巨大血小板(以下:G-PLT)出現等の要因により乖離が生じる。そのため確認法として目視法や免疫学的測定法が用いられている。今回、PLTi、PLToおよび免疫学的血小板測定法(以下:CD61)が測定可能なCELL-DYN Sapphire(アボット社)を用いて乖離例を比較検討した。

方法

  • 健常人6例について4法(PLTi,PLTo,CD61,目視法)を比較した。
  • 乖離例50例について4法を比較した。
  • 2の乖離例について4法を用いて誤差要因を解析した。

結果

  • 健常人6例ではPLTi、PLTo、CD61、目視法の4法に測定値間差を認めなかった。
  • 乖離例50例ではPLTi、 PLTo、CD61、目視法であった。
  • 2の乖離例では誤差要因の1つとしてFrag出現があり、Frag出現率0.5%以上の検体28例ではPLTiと目視法で測定値が乖離した。しかし、CD61 と目視法には測定値間差を認めなかった。

考察

健常検体では4法に乖離は認められず、 乖離例54例では目視法とCD61法に良好な相関が得られる。 乖離例50例の内、Frag出現率0.5%以上検体が28例あり、乖離要因の一つにFragであることが推測できる。しかし、Fonio法とCD61法では良好な相関が得られ、CD61法は有用性が保てる。 今回の検討により免疫学的測定法では奇形赤血球の影響を受けにくいと考えられる。
また免疫学的測定法は、電気抵抗法とレーザー法で測定値が乖離した場合でも、目視法の代用として用いることができ、迅速かつ正確に測定できるため有用性があると考えられる。

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