大阪医療技術学園専門学校 | 医療・福祉・心理の専門学校

卒業研究

Evaluation of Work Efficiency of Groups Formed Using an Enneagram

医療心理科

喜如嘉富二子 木下夕佳愛 杉浦隆ノ祐 高梨裕也 伊達榛伽 古川敬子

要約

人には様々なタイプ・特性があり、社会生活や学校生活で行う作業において個人のタイプや特性が影響していることは否めない。では、この個人の特性に着目してグループを作成し、作業を行えば作業効率が高いグループが存在するのではないかと考えた。対象者は、大阪医療技術学園専門学校の学生797名とし、エニアグラムによって個人の特性をタイプに分け、その結果を元に組んだグループに対し作業(塗り絵)を行った。結果は、3タイプブレンド型の作業出来高が他グループに比べ10%~20%高いという結果が得られた。

目的

学校生活や社会生活では個人活動とともに集団活動が必要になるが、様々な問題が生じ、集団にうまく属せない人が出てくる。私たちは、ここに注目した。先行研究を見ると、グループ内のメンバーの構成が重要であることが分かった。そこで、本研究において、エニアグラムを用いてグループを構成し、作業効率を評価、検証し調査することを目的とする。なお、エニアグラムとは、個人のパーソナリティを9種類に分類したもので、米国スタンフォード大学において研究が進められ、科学的にその価値が認められている。
そして本研究における結果を、学校生活・社会生活・福祉現場で有効活用できないか考えることとする。

方法

研究方法

エニアグラム(作者:Don-Riso、Russ-Hudson、RHETI全90問)、作業(塗り絵)

調査対象者

大阪医療技術学園専門学校 学生797名

調査時期

平成28年9月下旬~平成28年11月上旬

調査手順

大阪医療技術学園専門学校の8学科の各学年に対して、各クラスにエニアグラムを実施し、個人の特性を出す。その後、特性を元に3つのタイプ(本能、思考、感情)にタイプ分けする。このタイプを元に10パターンの3人グループを作成し、作業(塗り絵)を10分で行ってもらい、作業の達成率をみる

結果

①本能タイプ優位(本能タイプが2名以上)②感情タイプ優位(感情タイプが2名以上)③思考タイプ優位(思考タイプが2名以上)④3タイプブレンド型(本能・感情・思考、各1名)の各グループにおいて作業出来高の平均を比較した。それぞれ順に①58%、②45%、③50%、④70%であった。ブレンド型の作業出来高が他グループに比べ10%~20%高いという結果が得られた。また、各グループに対して分散分析を行い、3タイプブレンド型とそれ以外の組み合わせで有意差が得られた。

考察

各タイプ優位のグループでは、作業出来高の幅が大きく、各性質に偏りがある状態になり優位タイプの性質が顕著にあらわれたことで、作業の分担や役割がうまくいかなかったのではないかと考えられる。しかし、ブレンドタイプでは性質に偏りがない状態なのでお互いに補い合うことができ、各タイプの性質がうまく作用しあったことで作業効率が上がったのではないかと考えられる。よって、3タイプブレンド型の作業効率が高いという結果が得られたのだと考えられる。これを精神保健福祉士として現場で活用できるのではないか。また、社会生活の場で集団にうまく溶け込めないもしくは属せない個人の、セーフティーネット的役割を果たすのではないかと考える。

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