卒業研究

A case of Dysglossia and Ingestion/Dysphagia caused by Right Subtotal Glossectomy for Oropharyngeal Cancer

言語聴覚士学科

仲澤みのり

要約

本症例は舌癌を呈し、右舌亜全摘術、右頸部郭清、および腹直筋皮弁再建術を行った。術後、構音障害と摂食嚥下障害を呈し、食事は経鼻経管栄養が主体であった。術後15日目より口腔機能回復と摂食嚥下機能の代償手段獲得を目的として訓練を行った結果、構音障害、摂食嚥下障害ともに改善がみられ、3食経口摂取が可能となった。今後、コミュニケーションの代償手段や、栄養摂取方法について再検討を行うとともに、メンタル面へのアプローチについても課題になると考える。

目的

本症例は80歳代女性。舌の右側に癌が発見され、外科的治療として右舌亜全摘術、右頸部郭清、および腹直筋皮弁再建手術を行った。初期評価において、発話機能面では舌の挙上を要する音を中心に明瞭度の低下がみられ、構音障害を認めた。嚥下機能面では舌の運動障害から、嚥下5期モデルの準備期咀嚼、口腔期食塊の送り込みの機能に問題を呈したため、経口摂取は難しく経鼻経管栄養となった。症例からは友人、家族と食事をしたいとの訴えがあり、構音障害と摂食嚥下障害の改善に向けて訓練を行った。

方法

舌の運動範囲拡大、発話明瞭度改善、3食経口摂取を目的として、①舌の筋出力トレーニング、②音読課題、③代償的な食事方法ベッドギャジアップ60度、頸部伸展を獲得するための直接嚥下訓練を実施した。

結果

発話機能では、舌の挙上範囲拡大を認め、それに伴い発話明瞭度も改善した。摂食嚥下障害についても、咀嚼機能と送り込み機能が改善したことで、やわらか食を3食経口摂取することが可能となった。

考察

構音障害について、佐野ら2015は「術後舌の動きを期待するには,健側の舌下神経の温存が不可欠である」と述べている。本症例についても左側残存舌の舌下神経が保たれていたことで、筋出力トレーニングによって舌の運動範囲が拡大され、発話明瞭度改善に繋がったと考える。また、摂食嚥下障害についても舌の運動機能が向上したことで咀嚼機能が改善したと考えられる。
さらに、熊倉ら2014は「原因が器質的な損傷である場合、代償方法の獲得が主要な目的となる」と報告している。本症例においても、代償的な食事方法を獲得したことで食塊の送り込みが可能となり、3食経口摂取に繋がったと考える。今後、本症例は追加治療として放射線治療を予定している。その際、口腔粘膜炎による痛み、舌運動機能の低下が予測され、それに伴い、構音機能、摂食嚥下機能が再度低下することが予測される。そのため、今後コミュニケーションの代償手段や、栄養摂取方法について再検討を行うとともに、メンタル面へのアプローチについても課題になると考える。

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