大阪医療技術学園専門学校 | 医療・福祉・心理の専門学校

卒業研究

Suggestion of serum containing "tomyo"

薬業科

田中佑奈 谷裕香里 中村夢乃

要約

COVID-19感染拡大以降肌トラブルが増加傾向にある中で肌トラブルに対応した美容液の処方を考察し提案したい、また近年自然由来成分配合化粧品の需要の高まりから、ビタミンCなどのビタミンが含まれ、美肌効果や肌コンディションを整える効果も期待できる豆苗エキスを用いた美容液を提案することとした。豆苗エキス試料中には日本標準成分表と同じ43㎎ものビタミンC含有量が確認できた。私たちが提案した豆苗という天然物からビタミンCを多く含むエキスを抽出し美容液を作成することができたが、酸化しやすいビタミンCを美容液にどのように処方するかが課題として残った。今後はビタミンC誘導体、またそれ以外の安定化の方法を考案することが必要である。

目的

COVID-19感染拡大以降マスク生活が常態化することで肌トラブルが増加傾向にある。化粧品実習で様々な化粧品の処方を学ぶ中で、肌トラブルに対応した美容液の処方を考察し提案したいと感じこれを目的とした。自然派化粧品・オーガニック化粧品と呼ばれる自然由来の成分が配合されている化粧品の出荷量は増加しており、自然由来の成分を処方に取り入れた化粧品は近年需要が高まっている。そこで効果を発揮できる天然物として豆苗に着目した。豆苗にはビタミンCをはじめとして様々ビタミンが含まれ、中でもビタミンCは豆苗中に豊富に含まれ美肌効果だけでなく、肌のコンディションを整える効果も期待できる。また安価で季節問わず入手可能なことから提案する美容液に配合することとした。

染色方法および検討条件

  1. 豆苗中のビタミンC含有量の確認
    〔標準物質〕:L-アスコルビン酸、20mg、40mgの2濃度を用い検量線を作成した。
    〔豆苗試料〕:試料溶液100gを乳鉢・乳棒ですり潰し、茶こしで軽くろ過後、10分遠心分離後溶液をろ過、溶液をメンブランフィルターに通し測定試料とした。
    標準物質、豆苗試料は液体高速クロマトグラフィー(HPLC)にて各試料を3重測定した。
  2. 美容液の作成
    〔Aグループ〕:MP-1A、エタノール、メチルパラベン、豆苗エキス(2%)を攪拌溶解した。
    〔Bグループ〕:HCO-50、1,3ブチレングリコール、精製水を加熱溶解した。
    AグループにBグループを攪拌しながら加え混合、精製水を攪拌しながら加えた。その後 カルボマー1%水溶液、グリセリンを順次加え混合し、精製水、アルギニンを加え攪拌した。

結果

豆苗100gから得られた試料エキス中のビタミンC含有量は日本標準成分表に掲載されている含有量と全く同じ43㎎であった。提案する美容液の処方は一般的な美容液に含まれている成分に豆苗エキスを加えた。豆苗エキスを抽出した際にあった特有の匂いは感じられず、使用した後の炎症反応はみられなかった。

考察

薬品としてのアスコルビン酸ではなく、私たちが提案した豆苗という天然物からビタミンCを多く含むエキスを抽出し美容液を作成することができた。しかし酸化しやすいビタミンCを美容液にどのように処方するかが課題として残っている。ビタミンCを処方した美容液は一般的にビタミンC誘導体を用いて美容液中で安定化させているが、今後はビタミンC誘導体、またそれ以外の安定化の方法を考察することが必要である。

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