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医療秘書の仕事内容は? 年収・やりがいを紹介!| 大阪医療技術学園専門学校
2024.8.1
医療業界で今注目を集める職業といえば、「医療秘書」があげられます。医療秘書は医師や看護師のサポート役から、医療事務までさまざまな仕事をこなすスペシャリストですしかし、これから医療秘書を目指す人は、具体的な仕事内容や給与相場など、理解していない点も多いのではないでしょうか?そこで今回は、医療秘書の仕事を深掘りします
医療秘書に興味がある方は、ぜひ最後まで記事をご覧ください
目次
医療秘書とは?
医療秘書とは、病院やクリニックを始めとする医療現場で医師や看護師などの医療スタッフをサポートする専門職です。医療秘書は医療事務と間違われやすいですが、それぞれ業務内容は異なります。
医療事務は患者に対する受付や会計、請求などが主であり、
医療秘書は医師や看護師に対する事務的なサポートが主な業務内容です
- ≪診察サポート業務≫
検査や処置を行う外来で、患者の案内・誘導を行います。また、診察室内では医師の診療補助(電子カルテの代行入力や各種診断書などの書類作成補助業務)を行い診察がスムーズに進行する為のサポートを行います。患者が入院する際の病室の手配もおこないます。
- ≪秘書業務≫
医師のスケジュール調整や管理、来客者への対応や電話対応、会議の準備や資料作成など多岐にわたります。
- ≪情報管理業務≫
患者のカルテ管理や電子カルテの作成、患者データの入力や更新、医療情報の整理・管理などをおこないます。
このように医療秘書は医療機関の運営を支えるだけでなく、医療スタッフが医療業務に専念できる環境を整える重要な役割を果たします
「医療事務」「医療秘書」との違い
医療秘書に類似した仕事に、医療事務があります。これらの職種は類似していますが、業務内容や責任範囲は大きく異なります。ここでは、それぞれの職業の特徴を一覧表で解説します現在、医療業界へのキャリアを考えている方、自身のスキルをどの職種で活かすか迷っている人は、ぜひ参考にしてください!
医療秘書
≪対象≫
医師、看護師、診察外来患者
≪業務内容≫
医師の診療補助(電子カルテの代行入力や各種診断書などの書類作成補助業務)
医療スタッフのスケジュール管理、来客対応、電話対応
医師や看護師から依頼された資料作成
検査や処置・診療などを行う外来で患者の案内・誘導など
医療事務
≪対象≫
窓口患者
≪業務内容≫
窓口での受付業務、会計事務など
上記一覧表でわかるとおり、医療秘書の業務範囲はほかの職種と比べても専門性が高く、仕事も広範囲におよびます。医師や看護師をバックアップする仕事にやりがいを感じられる人には、とても魅力的な職業だといえるでしょう。
医療事務とは
医療事務は「病院の顔」とも称されるほど、重要な役割を担います。患者や来客者への対応はもちろん、会計業務やレセプト業務など広範な仕事を請け負っているためです。また、医療事務は来客者とのトラブルを避けるため、正確かつ迅速な業務処理能力が求められます。
医療秘書とは
医療秘書は大きくは「外来クラーク」と「医師事務作業補助者」に大別されます。外来クラークは検査や処置・診察などを行う外来で患者の案内・誘導などを担います。
また、医師事務作業補助者は「ドクター秘書」とも呼ばれ、主な目的は医師の業務負担を軽減することです。医師の業務を医師事務作業補助者が代行することで、医師は診療に専念でき患者へのケアを最優先に考えられます。
ただし、医師事務作業補助者の役割はあくまで医師の事務作業を補助するものであり、ほかの医療従事者の業務代行はできない点は理解しておきましょう。
医療秘書の仕事内容は大きく分けて3つ
医療秘書の仕事は医師や看護師のサポートだけでなく、さまざまな業務に対応する多様性と専門性が求められます。医療秘書の業務は先述しましたが、ここではさらに具体的に業務内容を深掘りします。
秘書業務
医療秘書の主な仕事は名前のとおり「秘書業務」であり、一般企業で働く秘書業務と医療業界独自の業務を組み合わせた特殊な業務です。医師のスケジュール管理や診察のサポートまで幅広くドクターのサポートを行います。
また、病院やクリニックは患者だけでなく、医療機器メーカーや別病院の医師などさまざまな人が来院します。こうした来院者を丁重にもてなすには、対人スキルや電話対応スキルが重要です。
続いて、医療秘書は情報収集や情報整理といった医療の知識を常にアップデートする必要があります。近年、ITやAIといった最先端の技術が急速に進化していますが、こうした医療情報を収集して医師や看護師に情報共有するのも医療秘書の重要な役割です。
そして、医師や看護師のスケジュール管理も医療秘書の大切な業務です。医師や看護師が医療業務に専念できるように、休暇のスケジュール調整や会議や研修会のスケジューリングなどもおこないます。
受付・事務業務
医療秘書は就業先の規模や状況により、「受付・事務業務」も兼任する機会があります。大規模な病院や十分な人手が揃っている場所では、医療事務と医療秘書で分業制にしているところが一般的です。しかし、小規模な病院や人手不足の医療現場では医療秘書が医療事務の業務を兼任しなければ、そもそも現場が機能しません
この場合、医療秘書は診療報酬請求の手続きや窓口での患者対応、診療記録の入力など、医療秘書の仕事をしながら医療事務の業務も兼務します
学会用資料作成・管理業務
病院の医師や院長は、学会で自身の研究成果を発表する機会があります。学会で発表する資料の作成は、多くの時間と専門知識を必要とします。しかし、診察時間と並行して資料作成をしなければならず、医師がひとりで作成するには困難です。そこで医療秘書が医師の指示にもとづき、学会での発表資料の作成をサポートします。
医療秘書の主な就職先
医療秘書には病院だけでなく、多くの就職先があるのをご存じでしょうか。以下では具体的な就職先を3つ紹介します。
- ○大学病院
大学病院は医療秘書の就職先として、もっとも一般的な選択肢です。大学病院は医療の最前線であり、院長や医師の会議や出張も頻繁に発生するため、医療スタッフのスケジュール管理はとても重要です。また、来院者も多いことから接遇スキルも求められます。
- ○総合病院
総合病院もまた、医療秘書としての就職先として人気の選択肢です。総合病院では、さまざまな科目の医師が診療しており、医療秘書の業務も多岐に渡ります。
- ○IT企業・調剤薬局
病院やクリニックではなく、IT企業や調剤薬局に就職する医療秘書も多くいます。IT企業で働くには、医療情報の知識を活かして、病院のシステム管理や、セキュリティ対策などを担います。また調剤薬局では、薬剤師と連携しながら処方箋などのデータ管理や窓口での対応をおこないます。
医療秘書は、企業に就職しても就職先で得られる経験や知識は異なります。そのため、将来自分がどのような方向性に進みたいかを熟考して就職先を選ぶとよいでしょう。
医療秘書の給与相場
医療秘書の年収は、400〜500万円が相場です。ただし、この金額はあくまで平均的な数値であり、職場の規模や地域、経験年数、保有スキルなどによって変動します。正社員として採用された場合は福利厚生(住宅手当、家族手当など)が充実していて、賞与は平均すると給与の約4か月分が支給されています。
注意点として、病院に勤める医療秘書の場合は院長や担当医師のスケジュールによって、業務の忙しさは大きく変わります。それゆえ、休日出勤の有無や残業時間によっても収入が変動する点は理解しておきましょう。
医療秘書を目指すメリット
医療秘書は、一般企業の秘書とは違ったメリットが多々あります。ここでは、医療秘書の具体的なメリットを解説します。
資格の取得は必須でない
医療秘書として働く際、必ずしも資格を取得する必要はありません。医師や看護師で働く場合は、「医師免許」や「看護師免許」といった国家資格が必要不可欠です。しかし、医療秘書には医療に関する資格は存在しますが、そのどれもがスキルアップやキャリアアップを目的としており国家資格のような制限は設けていません。
したがって、資格の難易度や勉強時間、費用負担に抵抗を感じる人には大きなメリットです
景気に左右されづらく、安定して求人がある
医療は昔から人々の健康と生活に直接関わる分野であり、時代がどのように進化を遂げても「医療の重要性」は変わりません。そのため、医療に深く関わる医療秘書は、景気の影響を受けにくい職業といえます。以上の点を踏まえ、安定した仕事に就きたい人にはおすすめの職種といえるでしょう。
全国どこでも働ける
医療秘書としてのスキルや経験があれば、全国どこでも働ける点は大きなメリットです。一例として、結婚後に夫の仕事の都合で地元から離れて生活を始める場合や、親の介護などで実家に引っ越ししなければならない場合でも医療秘書のスキルはどの地域でも活かせます。
このように、生活環境が変化しても医療関連の仕事に就けるのは医療秘書の大きな魅力といえるでしょう。
多様な働き方が選択しやすい
医療秘書としての大きなメリットは、多様な働き方が選べる点です。結婚や出産といった生活環境の変化によりフルタイムで働けない場合も、アルバイトやパートといった雇用形態の変更ができるからです。医療秘書は医療現場の重要なサポート役であるため、専門的な知識や技術を常に現場は欲しています。
それゆえ、アルバイトやパートといった非正規雇用でもスキルと経験を活かせる機会は多く存在します。以上の理由から、ライフステージの変化に柔軟に対応できる医療秘書は、多様な働き方が選択しやすい職業といえるでしょう。
医療秘書のやりがい
医療秘書の業務は多岐に渡るため、多くのやりがいが存在します。具体的なやりがいは以下のとおりです。
多くの方から感謝される。
医療秘書は医療チームの円滑な運営をサポートするため、業務がスムーズに進んだ場合やトラブルなく治療が終了できたときは多くの方から感謝されます。
社会貢献できる。
医療秘書は、直接医療行為はおこないません。しかし、医療現場のサポート役に徹することで、結果的に医師や看護師の医療行為に貢献しています。
資格の取得でスキルアップできる
医療秘書に関連する資格の取得で、より専門的な知識や技術を学び、自己のスキルアップが期待できます。
医療秘書になって大変なことは?
どの職業も同じですが、医療秘書にもやりがいだけでなく大変なことも多々あります。ここでは、実際に現場で感じる苦労する点を紹介します。
職場によっては孤独を感じることがある
規模が小さい病院や人手不足の医療現場では医療秘書自体少ないため、同じ立場で仕事をする人がいないかもしれません。当然、職場に医療秘書がいなければ悩みや問題が生じても共感してもらえない可能性があります。周囲と協力できないことで孤独を感じる恐れがある点はデメリットといえます。
医師の判断に委ねる場面が多く、自己判断できない
医療秘書は医師のサポートをする役割のため、自分で意思決定をする機会は多くありません。基本的に医師に確認を取る必要があるため、自己判断できないストレスを抱える可能性があります。
そもそも業務が広範囲である
医療秘書の業務は事務作業から医師のサポート、患者とのコミュニケーションまで多岐にわたります。業務過多による精神的負担は、医療秘書の大きなデメリットではないでしょうか。
医療秘書に求められるスキル
医療秘書の業務は数多くあるため、スムーズに対応するには一定のスキルが必要不可欠です。それではどのようなスキルが求められるのでしょうか。以下で詳しく説明します。
ICTスキル
ICTスキルは、近年進化を続けるテクノロジーを有効活用するスキルです。インターネットの普及により、日常生活だけでなくデジタルデバイスやツールを使用して、医療や教育など多方面でICT化が進んでいます。
今後もICT化の発展は既定路線のため、本スキルはますます注目を集める存在になるでしょう。なお、医療秘書を目指す人が通学する専門学校でも授業のなかでICTスキルが学べる機会が増えています。
事務処理スキル
医療秘書の業務は、事務処理スキルも求められます。医療事務の仕事と同じく、正確性が重要視される業務が多々あるためです。具体的には、患者のカルテ管理や検査結果の記録、レセプト作成などは高い精度が求められる作業です。医療現場は患者の個人情報も数多く扱うため、正確で迅速に対応できる事務処理スキルは必須といえます。
コミュニケーションスキル
医療秘書として医療現場に勤務する際は、さまざまな人と関係性を構築する必要があります。患者やその家族、医師や看護師、製薬会社の担当者なども含まれます。医療秘書の対応ひとつで病院のイメージもガラリと変わってしまうため、コミュニケーションスキルは必要不可欠な能力といえるでしょう。
管理スキル
医療秘書の業務は院長や医師、看護師のスケジュール調整も含まれるため、管理スキルは欠かせません。仮に医師の学会参加日と業者との打ち合わせをバッティングさせてしまうと、多方面に多大なる迷惑がかかります。このような、管理不足によるトラブルを回避するためにも、時間管理やリソース管理といった管理スキルが現代社会ではとくに重要視されています
医療秘書に向いている人
医療秘書の仕事は、医療現場の裏方的な立ち位置のため人によって向き不向きがあります。それでは、どのような人が医療秘書に向いているのでしょうか。以下で詳しく説明します。
人の役に立ちたいと考えている人
医療秘書は、基本的に医師や看護師を裏方からサポートする役割です。したがって、誰かの役に立ちたいと常に願っている人に向いている職業といえます。
物事を正確にこなせる人
医療秘書の仕事は、正確性が重要視される職業です。病院や患者に関する重要な機密データの管理や、医療スタッフのスケジュール管理など重要なタスクを一任されるケースがあるためです。こうした点から、細部にまで気を配りつつ、丁寧に仕事をこなせる人は医療秘書として適しています。
コミュニケーションを取るのが得意な人
医療秘書は医療現場をスムーズに運営するため、医療スタッフとの対話を重ねながら仕事を進めていくのが基本です。そのため、相手に正確な情報を伝える能力と、相手の意見を正しく理解するヒアリング力が求められます。もしも、医師からの指示を医療秘書が周囲に伝達もれしてしまえば、現場でトラブルに発展するかもしれません。
円滑なコミュニケーション能力は医療秘書にとって重要なスキルであり、対話上手な人は医療秘書に向いています
周囲へ心配りができる人
医療秘書の業務は、医師や看護師のサポートはもちろん、患者やその家族とのコミュニケーションも重要な役割です。こうした点から相手の立場を理解し、先読みした行動ができる人は医療秘書に向いています。医師や看護師が忙しそうな状況であれば、先回りして次のアクションへの準備をしておけば、医療秘書として重宝される存在になれるでしょう
医療秘書が取得しておくとよい資格
医療秘書に資格は必須ではないと先述しましたが、資格を保有することで採用時に優遇されたり、キャリアアップにつながったりとメリットが多いのも事実です。そこで、以下では医療秘書に「おすすめ」の資格を紹介します
ドクターズクラーク
医師の働き方改革の担い手として医師事務作業補助者に対する期待が近年高まっています。
医師事務作業補助業務に必要な医療文書の作成、医学・薬学、医療に関する法律・法令等の知識と技能が問われる資格となります。
医療秘書技能検定
一般社団法人医療秘書教育全国協議会が主管の検定試験です。本試験は先述の日本医師会認定医療秘書とは異なり、受験資格に制限がありません。だれでも試験が受講できるのは、本資格の大きな魅力です。なお、こちらの試験に合格すれば、医療秘書に必要な知識の習得が証明できます。
診療報酬請求事務能力認定試験
本試験は、医療に関する資格のなかでも高難易度の資格試験です。本資格を取得すれば、レセプト(診療報酬明細書)の作成に必要な知識や技術を証明できることから近年注目を集めています
しかし、合格率が30%と高いハードルのため、だれでも簡単に合格できるわけではありません。そのため、本資格を保有する医療秘書には「資格手当」が支給されるケースもあり、多くの受験生が合格を目指す人気の資格試験です。
医療秘書を目指すなら「大阪医療技術学園専門学校」がおすすめ
本記事では、医療秘書の仕事内容について解説しました。医療秘書はさまざまな業務をこなし、医療現場を支える重要な役割を果たします。医療現場に欠かせないポジションである医療秘書は人気の職業のため、近年医療秘書を目指す人が増加傾向です。
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大阪医療技術学園専門学校では、面接指導や履歴書の個別添削など、就職活動に必要なスキルを磨くサポートも提供しています。将来、医療秘書を目指している方は、ぜひ一度お問い合わせください
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